レースの決まり手とは？着順に影響・傾向はある？

決まり手とは？

決まり手とは、勝敗の決め手となったレースの展開のことです。
簡単に説明すると下記のようなものがあります。

逃げ	1コースの艇が逃げる展開
差し	1周第1ターンマークで内側から抜く展開
まくり	1周第1ターンマークで外側から抜く展開
まくり差し	1周第1ターンマークでまくりと差しを同時に行う展開
抜き	1周第2ターンマーク以降で抜く展開
恵まれ	事故などで繰り上げによる勝利の展開

逃げは1コースの艇が逃げる展開のため、前付などで順番が変わっているときは、一番内側の艇が一度も抜かれることなく逃げると「逃げ」ということになります。

どんな決まり手だったかはBOAT RACEオフィシャルウェブサイトの結果で確認可能です。

傾向は？スジ舟券とは？

一般的には決まり手や展開による傾向はあると考えられていて、「スジ舟券」とか言われています。

スジ舟券は展開に合わせて2着になる艇の候補をまとめたものになります。当然、天候や能力差などもあるので必ずしも一致するわけではないですが、セオリーがまとまったものです。

基本的な考え方は、
　・逃げの場合は、インから有利でスタートの凹んだところの左右の艇が2着
　・まくりの場合は、内側になる艇が勝ちづらい
　・差しやまくり差しの場合は、インコースが有利となる
と考えておいたら良いと思います。

今回はこの傾向について過去データから確認していきたいと思います。

データ分析

確認方法

まずは過去のデータから決まり手ごとの着順を確認します。その結果をまとめてみたいと思います。

利用するデータ

公式サイトのデータを使用します。

• 対象期間　：2014/04/01 ～ 2022/12/31
• 対象競技場：すべて
• その他条件：レース不成立のデータは除く、進入変更ありのレースは除く

決まり手ごとの傾向はある？

「逃げ」「抜き」「恵まれ」は、第1ターンマークまでの展開とは異なる部分ですので今回の分析の対象外とします。逃げの場合はスタートの影響が大きくスタートが遅れた艇の左右が優位になります。

差しの場合

差し展開はインコースが強いです。

2号艇が1位の場合は60%が1号艇になります。3号艇が1位の場合は1号艇でなく2号艇のほうのが勝率が高いです。また6号艇の場合は2号艇が若干優位ですが、殆どの艇で差がありませんでした。

1位艇番	レース数	2位1号艇	2位2号艇	2位3号艇	2位4号艇	2位5号艇	2位6号艇	買い目
2	3,589	60%	0%	15%	12%	9%	5%	2-1-全
3	563	23%	36%	0%	18%	14%	9%	3-2-全
4	723	37%	26%	19%	0%	10%	8%	4-1-全
5	186	27%	25%	20%	16%	0%	11%	5-12-全
6	133	20%	23%	20%	20%	17%	0%	6-全-全

まくりの場合

まくり展開ではアウトコースが強い傾向があります。

まくりでは包むような形になるので、インに影響を与えるものと思われます。ただ、5号艇・6号艇が1位の場合はインコースの勝率が高くなるようです。

1位艇番	レース数	2位1号艇	2位2号艇	2位3号艇	2位4号艇	2位5号艇	2位6号艇	買い目
2	1,431	15%	0%	31%	27%	17%	10%	2-34-全
3	1,820	23%	21%	0%	28%	17%	11%	3-4-全
4	1,672	26%	19%	10%	0%	30%	14%	4-5-全
5	439	30%	23%	13%	8%	0%	26%	5-16-全
6	198	34%	29%	14%	12%	11%	0%	6-12-全

まくり差しの場合

まくり差しの場合の1号艇が強いです。

2番目に強い傾向にあるのは1位の艇のひとつ内側が強い傾向にあるようです。ただ、6号艇が1位の場合は1号艇以外の差はあまりないようです。

1位艇番	レース数	2位1号艇	2位2号艇	2位3号艇	2位4号艇	2位5号艇	2位6号艇	買い目
3	1,467	55%	20%	0%	12%	8%	5%	3-1-全
4	938	36%	17%	24%	0%	15%	8%	4-13-全
5	1,073	35%	16%	14%	26%	0%	10%	5-14-全
6	315	38%	17%	14%	17%	13%	0%	6-1-全

まとめ

調べてみると上記のような傾向があることが分かりました。
展開によっては単純に内側を買えばいいというわけではないことが分かりましたので、この情報はしっかり押さえておく必要があると思います。

1コースが飛ぶ展開で1位予想の選手の得意な決まり手を踏まえて積極的に予想に組み込んでいきたいです。

また、3号艇の差し展開や5号艇6号艇のまくり展開など、想定と違う部分もあったので、調べてみてよかったと実感しました。今後は、ボートレース場別とかでも違いがあるか調べてみたいと思います。